
メキシコ日本芸術文化研究常設セミナー
はじめに
本セミナーは日本とメキシコの芸術と文化の表象をその時代に即した関係性に着目して研究を進めていくための学際的な学術空間です。その中心的関心は双方の芸術文化領域の類似点と相違点を精査することにより、分析のための新たなビジョンを提案することにあります。芸術そして文化からコミュニケーション、協力関係と理解を新たに深める戦略を模索します。
日本とメキシコの数百年に及ぶ友好関係において常に互いの芸術や文化に対する高い関心が存在しながらも、この分野の学術研究とその普及は非常に乏しいのが現状です。このことは誤解や情報不足に基づくステレオタイプ化されたイメージの再生産を促し、それが支配的な傾向にあるという事態を招いています。よってこの課題の研究方法論を確立し、これらの適切でない点を修正し続けることが重要です。
上記のことから本セミナーでは研究成果を発表すべく出版、学術会議、ワークショップや学術交流の実施を目指しています。また意見や知識交換の一環として日本で同様のテーマを探求する研究者と姉妹セミナーの設立の可能性を探っています。
セミナーの活動
・毎月のセミナー会合の実施
・第1期2019−2020年セミナー最終業績として、参加研究者によって執筆され、著名な専門家によって査読された試論集を日本語、スペイン語バイリンガル書籍にて出版、日本メキシコ両国の関連機関に配布。
・セミナーで研究されたテーマについての講演。
・専門機関、研究者及び学生に対する学術指導
・セミナーで扱うテーマを研究する大学院生の研究滞在受け入れ
取り扱う研究領域
- 日本美術史
- メキシコ美術史
- 日本文学
- メキシコ文学
- 比較人類学
- 美術初等教育学
- モダニズム
- ジャポニズム
- 異文化
- 芸術文化
- グラフィックデザイン
- 芸術と工芸(民芸)の関係性
- 日墨文化交流
- メキシコの日系共同体とその文化
- 在メキシコ日本人芸術家
- 在日メキシコ人芸術家
- メキシコにおける能
- 南蛮美術
- ガレオン船
- 16世紀日本におけるカトリック宣教師の活動
- SF
- など
参加機関
主催:国立芸術文学院国立造形芸術研究資料情報センター(INBAL Cenidiap)
共催: イダルゴ州立自治大学芸術研究所(UAEH IA)
協力: 国立芸術文学院ロドルフォ・ウシグリ演劇研究資料情報センター(INBAL Citru)